東京地方裁判所 昭和45年(借チ)2015号・昭45年(借チ)2004号 決定
〔主文〕1 右小山忠雄から成恵不動産株式会社に対し別紙目録記載の土地賃借権および同記載の建物を金一、四〇六、一〇〇円で売渡すことを命ずる。
2 右小山忠雄、成恵不動産株式会社に対し、同社から前項の金員の支払を受けるのと引換えに前項の建物の所有権移転登記手続をせよ。
3 右成恵不動産株式会社は小山忠雄に対し、前項の所有権移転登記手続と引換えに金一、四〇六、一〇〇円の支払をせよ。
〔理由〕一 第二〇〇四号事件申立人小山忠雄(以下「相手方」という。)から別紙目録記載の土地(以下「本件土地」という。)に関する同目録記載の賃借権譲渡許可の申立が適法になされたところ、右事件の相手方である成恵不動産株式会社(以下「申立人」という。)から本件土地上に存する別紙目録記載の建物(以下「本件建物」という。)および本件土地の賃借権譲受の申立(第二〇一五号事件)が適法になされたので、借地法九条の二第三項の規定により本件建物および賃借権の対価を定めて申立人人への譲渡を命ずべきである。
二 鑑定委員会の意見の要旨は、「地主の買受ける本件土地の借地権の対価は金一、四四二、三〇〇円、建物の対価は金六三、八〇〇円、合計金一、五〇六、一〇〇円とする。すなわち、本件土地の更地価格は3.3平方米当り金七〇万円、借地権割合はその八五%、借地権価格は3.3平方米当り金五九五、〇〇〇円合計金二、二三三、九〇〇円となる。本件建物の再調達価格を3.3平方米当り金一〇万円、現価率をその一二%と査定し、本件建物の価格は金八九、二〇〇円とする。しかして、本件建物は第三者に賃貸中であるから、その借家権価格を建物と土地の正常賃料と支払賃料の差額を基礎として算定すると金六六〇、六〇〇円となり、これを借地権価格と建物価格に応じ按分して控除すると、本件土地の借地権価格は金一、五九八、七〇〇円、建物価格は金八三、八〇〇円となる。右借地権価格は一般に譲渡する価格であるから、地主が買受ける際はこれより七%を減じた金一、四四二、三〇〇円を相当とする。」というにある。
三 当裁判所も、鑑定委員会の算定した借地権および建物の対価を相当であると認めるが、本件資料によれば、本件建物に関する相手方関口米蔵間の賃貸借契約において申立人は金一〇万円の敷金を受領していることが認められ、本件譲渡により申立人に敷金返還債務が承継されることとなるので、申立人に支払わせる譲渡代金は、前記鑑定委員会の意見の額から金一〇万円を控除した金一、四〇六、一〇〇円と定める。(筧康生)
目録
(土地賃借権)
1 当事者
賃貸人 申立人
賃借人 相手方
2 目的土地
東京都豊島区南大塚一丁目一三五八番一
宅地 184.79平方米(55.90坪)のうち12.39平方米(3.75坪)
3 目的
非堅固建物所有
4 期間
昭和五七年四月一五日まで
(建物)
東京都豊島区巣鴨六丁目六三五八番地
家屋番号甲一三六〇番二四
一木造瓦葺二階建店舗兼居宅
1階 12.39平方米(3.75坪)
2階 12.39平方米(3.75坪)